「JNTx梅ラボ 解体されるキャラ展」企画者gnckインタビュー

解体されるキャラ展
エッジの効いた「JNTx梅ラボ 解体されるキャラ展」を企画・運営したgnckさん(http://twitter.com/gnck)にお話を伺ってきました。今回はその中で出てきたトピックのレポートです。
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N_A:
はじめに会場について驚いたのが会場のBGMとして流れている曲です。このBGMはチームフルメカのレンダットさん(dtgrg http://www.dtgrg.com/)の曲ですよね。(11/20で流れていたのはDOLL SELECTOR:(C)2007 r. http://fullmecha.com/fullmecha_musik/dollselector.swf)
gnck:
JNTさんからクラブっぽくならないかという要望があり、レンダットさんのBGMをRakGadjetのサイトから直接流しています。曲はその日の気分によって変えています。雨の日にはちょっとしっとりしたもの、とか。
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N_A:
なぜJNTさんと梅ラボさんの組み合わせたキャラ展というものを企画されたのでしょうか?
gnck:
pixivフェスタや、さまざまなアートフェアをみて感じたことが出発点です。アートフェアの中でキャラ的なものが取り上げられることが増えてきました。
しかしキャラっぽいという表現がそのままアートとなるのかというと疑問です。キャラがそのままアートになるのか、それが面白いのかと言われるとそうではありません。
そこにキャラって何だろう。どこまで行くとキャラでなくなるんだろうと考えさせられる作品がありました。それがJNTさんと梅ラボさんの作品でした。
キャラを解体するような作品性が二人にあります。キャラを当たり前のものでなく、疑いを持ってやっているところが面白かったんですね。今回コンセプトを決定した後に他に作家はいないかと探したのですが、少なくとも、解体までしている表現は他にありませんでしたね。
JNTさんのデフォームシリーズは、写真をデフォルメしてキャラのプロポーションにしている。ツールで切り取った跡があり、拡大のジャギーを残している。そうすることでキャラが成り立つ瞬間を暴いています。
梅ラボさんの作品はキャラの断片を集積しつつ、それらの要素が分割や、反復されて表れていますが、しかしキャラクターの名前が、断片にもかかわらず、わかってしまう。こういうことは、普通の写真では起こらないですよね。一つの画面の中にいわばキャラの“輪郭”を残している。その“輪郭”が統一的な画面を拒否して目に飛び込んできてしまう。その視覚体験が面白いです。
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N_A:
gnckさんと、今回展示することになった二人との出会いは?
gnck:
私は、2002年ごろからネットをはじめたのですが、イラストサイトを見て回っているうちにJNTさんのRakGadjetたどりつきました。
梅ラボさんについては2008年にtwitterを見て知り、それから同じ武蔵美生でもあるということもあって、ポストポッパーズなどの活動を横目で見ていたという感じですね。初めてお会いしたのは、今年の101アートフェアです。
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N_A:
JNTさんと梅ラボさんの違いとして、JNTさんの作品は元ネタの理解の重要性があまり感じられないように思います。それに比べて梅ラボさんの作品では、元キャラの断片を知覚する視覚体験にある種のデコーダーが関係してきますよね。
gnck:
JNTさんは組み立てるために解体されますが、最終的にキャラになります。
梅ラボさんの作品は横長であるところから分かるように、キャラというよりも風景、場面になっていると思います。元ネタが分からないと確かにそれぞれの断片は分からないのですが、視覚体験としての独特さが残り続けている。デコーダーがなければ成り立たない作品というわけではないと思います。
二人の違いはコラージュからサンプリングへ、と言うことができるかもしれません。
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N_A:
来る人にどういう視覚体験を得てもらいたいと考えていますか?
gnck:
普段お二人の作品を見ている人に来てもらうというよりは、もっと偶発的出会いみたいなことを考えました。
武蔵美の学生のような人たちに、こういうかっこいいものがあるんだと見ていただきたいです。
とはいえ、知っているけど隠れている人が今回大分可視化されたという感じもあります。
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N_A:
gnckさんが日常的に普段接している人にもJNTさんや梅ラボさんの作品に触れてもらいたいということでしょうか?
gnck:
そうですね。一方で、ここでしか見ることができない作品もあります。インタビューや、プロジェクタやmacでのディスプレイを通した作品などですね。今回は梅ラボさんから特別に作品データをお預かりして展示をしています。
ここでしか見ることのできない、来場するだけの価値を与えられたのは、良かったと思います。
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N_A:
すべてディスプレイで展示されていますよね。これはgnckさんが考案されてたものだと思います。なぜ紙ではなく、データの展示なのでしょうか?
gnck:
直接のきっかけはpixivフェスタですね。pixivフェスタでは印刷をした掛け軸状の作品がぺらっと展示されていました。
私たちは日常的にデジタルの作品を見ています。ところが印刷されているものはディスプレイで表現されているものと違ってきてしまいますよね。また紙ですのでたわんだりしてしまっていました。こういうデジタル作品は印刷よりもディスプレイで見たほうがはるかに綺麗ではないか、と思ったんです。
また、普段自分達がディスプレイで鑑賞しているという経験を展示空間に持ち込みたかったということもあります。美術館で本物を見るよりも、家でモニタでイラストを見るという経験の方が身近です。それを展示空間で実現したかった。モニタで作品を見ているあの感覚を体験してもらいたいです。
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N_A:
データの展示のよかった点はどんな点ですか?
gnck:
モニタの展示において梅沢さんの作品がすごく映えました。アーティストトークで梅沢さんにモニタでの展示は本当に綺麗だと好評だったのが象徴的でした。来場者の方にはモニタの美しさが伝わったのかなと思います。
ただ一方で、家でpixivで見ているのとかわらないという批判、助言もいただきました。展覧会としてもっとストーリーを形作らなければならなかったという反省があります。
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N_A:
gnckさん個人の目的、あるいはこのようなことが達成したいという目的はどんなものでしょうか?
gnck:
高校生の頃にはじめて美術館にいったのですが、実はまったく分かりませんでした。中学の頃からイラストサイトはよく見ていたので、こちらはすごく楽しい。ところが美術館は分からない。ところが、分からないものがいいものとして展示されていることにショックを受けたんです。こういうものをいいと感じなければいけないのだろうか、というある種のコンプレックスを持ちました。そこから美術館をよく回るようになりました。
しかし、そういう美術館を見て回る体験を得ても、自分が見ていたイラストサイトは良くないものではなく、やっぱり面白いものだということが分かったんです。けれども、世の中には提示されていません。イラストは面白いけれど、世の中で取り上げられない。ギャラリーや美術館で取り上げられません。pixivというのは見たい人が見ているだけで、見ない人には通り過ぎてしまっています。100万人以上のユーザーがいるのに、見えないものは全く見えなくなっている。これはもったいないです。
今回これを見て、かっこいい、ヤバいと感じてくれるのが、一番嬉しいですね。その上で、作り手を触発することができれば、こんなに嬉しいことはないです。
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ほかにも面白いお話を聞けました。
(脇道にそれたり、オオタアリサさんが乱入してきたりということもありました。)
gnck:
おもしろかったのが、来てくださった方たちがpixivのIDやハンドルネームで呼び合っていたことがあげられますね。梅ラボさんも本名ではなく、ハンドルネームの梅ラボさんとして紹介していました。
みなさんネットで展示会を知ったようです。twitterやJNTさんの冥ブログを通じてなど、半分以上がネットでこの展示会を知ったそうです。反響がものすごく大きく、展示の企画者として緊張しました。
展示のディスプレイですが照明に赤のセロハンを付けているのですが、これもJNTさんがクラブらしい雰囲気が欲しいという要望からでました。
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N_A:
今回の企画について一言お願いします。
gnck:
二人の存在を知って欲しかったっていうのが一番ですね。JNTさんのRakGadjetを見て、梅ラボさんの展示を見て…この展示会で止まるんじゃなくて、ここをスタートにして欲しいです。
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gnckさんさんがイベントで配布されたリーフレットのテキストをアップロードされました。
合わせてどうぞ。
「解体されるキャラ」展 リーフレットテキスト
http://apm.musabi.ac.jp/apmg/cutupchara/leaflettext.html
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展示会風景

キンタローヒメ
AOYAMA JACK!!pixivフェスタ@C on C.Cにて展示されていた唯一の物理的なJNTさんの作品キンタローヒメ

ディスプレイで展示されるJNTさんの作品群。赤くライトアップされていることに注目。

プロジェクターにて大きく映し出される梅ラボさんの作品

モニタに写された梅ラボさんの作品。
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関係者リンク
企画者gnckさん(http://twitter.com/gnck)
サイト隣の誰かと遠くのあなたを http://d.hatena.ne.jp/kno_apm_kgd/about

gnckさん
「解体されるキャラ」展 http://apm.musabi.ac.jp/apmg/cutupchara/
※アーティストトークの録画があります。
JNTさん
(http://twitter.com/meioh http://twitter.com/nya_nt
http://twitter.com/jnthed http://twitter.com/tekno30)
サイト:RakGadjet(ラクガジェット) http://rakgadjet.fullmecha.com/
イベント:冥Blog! 「解体されるキャラ」展 http://jnthed.blog.shinobi.jp/Entry/177/
fullmecha.com http://fullmecha.com/
レンダット氏(r.)のサイト dtgrg http://www.dtgrg.com/
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梅ラボさん(http://twitter.com/umelabo)
サイト:梅ラボ http://umelabo.info/
イベント:「解体されるキャラ」展 – 梅ラボmemo? http://d.hatena.ne.jp/umelabo/20091108
また梅ラボ氏が個展を開かれています。合わせてどうぞ!
梅沢和木個展
「エターナルフォース画像コア」■会期 2009年11月27日(金)から12月19日(土)
開廊時間 12:00ー19:00 (火 ー 土)
閉廊日 日、月、祝
